■今回のテーマ
前回、うちのコザクラインコが卵詰まりになってしまった記事を書きました。
うちのコザクラインコは発情しやすく、2ヶ月に1個は卵を産むというペースで一年中発情していました。
以前、発情抑制の記事に書いたように、発情を抑制する方法を色々試したのですが、今ひとつ効果は得られず、ついに卵詰まりに至ってしまいました。
専門の先生に手術して頂き、奇跡的に元気になりましたが、今後も発情し、卵ができてしまえば、また繰り返しになるかもしれません。
発情を抑制する良い方法は無いのか?
それが実はあるそうで、先生によると、発情を抑制する一番の方法は、発情が始まる体重にならないよう体重調整すること、とのことです。
実際にその方法を実践し、うちのコザクラインコは退院後、発情の回数は減り、それ以来卵はできていません。
今回は、その卵を産ませない、発情させない方法について紹介したいと思います。
■卵ができる仕組み
コザクラインコは卵ができる体重が決まっているようで、その体重に達すると卵ができるみたいです。
例えば、うちのコザクラインコは体重が60gぐらいに達すると卵を産んでいたので、大体60gが卵のできる体重ということになります。
つまり、その体重に達さないようにすれば、卵を産ませないようにできるという理論です。
ちなみに卵ができると、できたその日に産んでしまうのが通常の産卵で、2、3日経っても卵が出てこない場合は異常のようです。その場合は早めに病院へ連れて行くのが良いと思います。
■適正体重
単純に体重を毎日測って、卵ができる体重に達さなければ、卵を産ませなくさせることはできそうです。
しかし、発情してしまうと、体重とは関係無しに卵ができる個体もいるそうで、卵ができる体重に達さないようにしていれば必ず産まなくなる、というわけでは無いようです。
卵を作るもっと手前、発情を抑制させれば、卵ができてしまう確率を更に抑えられるというわけです。
では、どうすれば良いのかといいますと、コザクラインコには適正体重というものがあります。
適正体重とは、痩せすぎず、太り過ぎず、通常の生活を送るに一番健康な体重です。
私達も痩せすぎ、太り過ぎると健康診断に引っかかるように、健康に良くないですよね。
コザクラインコもそれと同じように、この適正体重をキープすれば、発情せず、卵も産むことも無くなります。
うちのコザクラインコは48gが適正体重のようで、最大でも50gを切るぐらいをキープするようにしたところ、卵は全く産まなくなりました。
コザクラインコは大体50gを切るのが正常のようですが、適正体重は個体によって異なるそうなので、日々記録と観察をして見極めるしかないそうです。
私は過去に一番元気だった頃の体重を記録していたこともあり、その記録を先生に見せ、48gが基準となりました。
■ご飯の与え方
適正体重をキープするに欠かせないのが、ご飯の量の調節です。
私が先生から教わった与え方は、平均摂食量から0.5g減らした量を1日2回に分けて与えるという方法です。
摂食量とはご飯の食べた量になります。
摂食量の測り方は以下です。
- 与えたご飯の量を記録しておきます(例:10gとする)。
- 翌日ご飯の殻を全て吹いて無くします。
- ご飯が入った状態で器ごと測ります(例:35gとする)。
- ご飯を全て器から出した状態で、器の重さを測ります(例:30gとする)。
- 1-(3-4)=摂食量となります(例:10-(35-30)=5となる)。
2回に分ける理由は、ご飯を与えると、一気にご飯を食べてしまうので、その後放鳥したりすると、その分エネルギーを消費したまま、次のご飯まで過ごすことになってしまいます。
例えば、毎朝ご飯を午前6時に与えて、午後12時に放鳥し、エネルギーを全て使い果たしたとすると、次の日の朝6時まで18時間も空腹となることになります。
私達もそんな長い時間、空腹になるのは辛いですよね。
また、そうなると小鳥もエネルギーの消耗を抑えるようになるので、日中は遊んだりできなくなるわけです。
遊ばなくなるということは、運動をしないということなので、筋肉も落ちてしまいます。
そのため、大体12時間間隔で2回与えると、空腹時間もその分減ることになるので、エネルギーの消費も抑えられるというわけです。
例えば、朝6時にご飯を与えるとすると、午後の6時にもう1回与えるという風にです。
ただ注意しなければならないのは、平均摂食量から0.5g減らしたご飯を与え続けたとしても、体重をキープできるとは限りません。
実際にうちのコザクラインコは49gまで上がり、発情行動が見られるようになるので、その都度ご飯の量を更に0.5g減らすなどして調節しています。
また、換羽の時期はご飯の量を減らし過ぎると、栄養不足になってしまう恐れもあるので、日々記録と観察をしながら、適切に調節していくことが大切です。
■デメリット
この方法を実施するにあたり、少なからずデメリットがあります。
○旅行ができない
毎日体重測定とご飯の調節をしなくてはならないため、長期の旅行ができなくなります。
どうしても旅行したい場合は、このような事情を伝え、しっかり飼育して頂けるペットホテルなどのサービスを見つける、あるいは知り合いに預ける、という方法を取らざるを得ません。
○記録に手間が掛かる
体重や摂食量の記録を日々付ける必要があるのでそういった記録を付けるのに手間が掛かります。
ただ、スマホがあれば、そのアプリで手間を少し減らすことは可能かと思います。
私はGoogleのアカウントを作成し、スプレッドシートというアプリで日々記録を付けています。
これはマイクロソフトの表計算ソフトであるExcelのWebアプリ版と思って頂けると早いです。
Webアプリなので、ネットに接続できる端末であればパソコンでもスマホでも使えますし、スマホ版のアプリも出ているので、アプリで簡単に編集ができます。
また、Googleアカウント間で共有もできますので、例えば家族で記録を交代で行うということもできます。
■まとめ
コザクラインコの卵を産ませない、発情させない方法は、まとめると以下になります。
- 適正体重を知る。
- 適正体重をキープする。
- 適正体重をキープするには平均摂食量を出す。平均摂食量から0.5g減らした量のご飯を与える。
- 日々体重の記録を付けたり、小鳥の観察を行いながら、ご飯の量を調節する(換羽時期には注意)
■最後に
今回この内容を公開した理由につきまして書きます。
ネットで調べてみると、このような情報は無く、あまり知られていないのかと思います。
私はたまたま専門の病院が近い場所にあったから良かったのですが、そうじゃない地域も沢山あると考えています。
もし近くに専門の病院が無く、発情や産卵に悩まされている方がいらっしゃれば、少しでも参考になればと思い、この記事を書きました。
小鳥専門の病院が近くにあるのであれば、その先生に相談されるのが一番です。
最後までご覧頂きありがとうございます。
少しでも、ご参考なれば幸いです。